続・サラリーマンの貧困化

1. やはり企業間の格差が広がっている!

今回は、「中小企業と大企業の格差」についてもう少し詳細に見てみたいと思います。

(毎回テーマの方向性が変わるのですが、マイペースに更新している都合上ご容赦ください)

以前、サラリーマンの貧困化について触れてみました。

  サラリーマンの貧困化 前編

  サラリーマンの貧困化 後編

以前の記事で取り上げたのは、サラリーマン全体として平均所得が減っており、貧困化が進んでいるという事でした。

今回は、更に踏み込んで、「中小企業と大企業との所得の違い」について見ていきたいと思います。

今回取り上げるのも”民間給与実態統計調査”です。

給与所得者数 中小企業 男性 民間給与実態統計調査

図1 給与所得者数 中小企業 男性 (民間給与実態統計調査 より)

給与所得者数 大企業 男性 民間給与実態統計調査

図2 給与所得者数 大企業 男性 (民間給与実態統計調査 より)

図1,2にそれぞれ中小企業と大企業の所得階級別の給与所得者数をグラフ化しました。

企業規模は資本金1億円未満+個人を中小企業、1億円以上を大企業としています。

厳密には業種によって、区分する資本金の金額が変わるのですが、今回はざっくりと1億円で区切っています。

比較のために1999年と2017年のグラフを示しています。

上記のグラフから色々な事が読み取れるのですが、1つずつフォーカスしてみましょう。

まず1999年から2017年にかけての平均所得の変化を見てみましょう。

中小企業は、502.7万円から459.5万円に、約43万円下がっています。

大企業は、676.0万円から652.0万円に、約24万円下がっています。

いずれも平均所得は下がっていますが、中小企業の方が下がり幅が大きいですね。

大企業と中小企業の平均所得差は1999年に173.3万円ですが、2017年では192.5万円と大きくなっています。

つまり、大企業と中小企業の格差が開いているわけですね。

次に所得者数の変化を見てみましょう。

中小企業は、約1,260万人から約1,470万人と約210万人程増えています。

大企業は、約999万人から約965万人と、約34万人減っています。

大企業で働く人数は減っていますが、それ以上に中小企業で働く人数が増えているわけですね。

全体の中で中小企業で働く人数の割合は、1999年で55.8%、2017年で60.4%と5ポイント近く増加しています。

所得階級の分布状況も見てみましょう。

中小企業は、600万円以下の階層で人数が大幅に増えていますが、600万超えの階層では減っています。

大企業は、300万円以下の階層で人数が増えていますが、300万超えの階層で軒並み人数が減っています。

高所得者階層の人数が減り、低所得者階層の人数が増えている状況ですね。

2. 様々な層で増加する女性労働者

給与所得者数 中小企業 女性 民間給与実態統計調査

図3 給与所得者数 中小企業 女性

給与所得者数 大企業 女性 民間給与実態統計調査

図4 給与所得者数 大企業 女性

次に女性のデータを見てみましょう。

中小企業も大企業も大幅に人数が増えています。

中小企業では、約794万人から約944万人に、約150万人増えています。

大企業では、約364万人から約478万人に、約134万人増えています。

男性と違って、中小企業も大企業もほとんどの所得階層で人数が増えていますが、

特に200万円以下の階層での増加が大きいようです。

平均所得では中小企業では253.3万円から253.4万円とほぼ変化が無いのに対して、

大企業では299.1万円から310.3万円と11.2万円増えています。

中小企業と大企業との所得差は、1999年で45.8万円ですが、2017年では56.9万円と増加しています。

男性ほどではありませんが、中小企業と大企業との格差は開いていると言えそうですね。

3. サラリーマンが貧困化から脱するには!?

さて、上記で見てきたように、日本のサラリーマンの平均所得が下がっている主な要因は、次のような事が言えそうです。

① 企業の規模関係なく、男性の給与所得が減っている

② 大企業よりも平均所得の低い中小企業に就労者が移っている

③ 平均所得の低い女性の就労者が増えている

もちろん、働き方の多様化が進み、雇用形態も変化している中での統計結果となります。

それでも高所得者層が減り、低所得者層が大きく増加している事がよくわかりました。

特に所得の面では、中小企業と大企業の格差は大きく、しかも開いている実態もわかりました。

このような中で、中小企業の経営者としては、どうすれば良いのでしょうか。

① 所得が低いまま、皆が我慢しながら事業を続ける

② そのような労働環境から従業員を開放して、より高所得な環境に労働力の移動を促す(廃業、リストラなど)

このような2択しかない、と考える経営者さんが多いのではないでしょうか。

私は、もっと多くの中小企業経営者が次のような選択肢を選ぶべきではないかと思います。

③事業内容を高付加価値に変化させ、従業員の所得をあげていく

皆さんはどのように考えられますか?

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