お金以外の豊かさとは!? 労働時間編

1. 長時間労働はもはや昔の話!?

所得(お金)以外に豊かさを図る指標はどのようなものがあるでしょうか。

前回は、寿命、生活満足度という指標について、OECD各国の傾向をバブルチャートでご紹介しました。

今回は、労働環境に関する指標をいくつか取り上げてみたいと思います。

もちろん人によると思いますが、所得が多くても、仕事に追われてばかりでは、あまり豊かな生活とは言えないのではないでしょうか。

そのあたりの指標について、バブルチャートを作成しましたので、ご紹介いたします。

平均所得-平均労働時間バブルチャート 2017

図1 平均所得-平均労働時間 (OECD統計データ より)

まず図1ですが、労働者全体の平均所得に対する、年間の平均労働時間のバブルチャートになります。

丸の大きさはその国の人口の大きさを表します。

緩い負の相関が確認できますね。

所得が高いほど、平均労働時間が短い傾向にある事を示していると思います。

やや傾向から外れているのが、韓国、オーストリア、アメリカ、ドイツのあたりでしょうか。

特にドイツは、ダントツで平均労働時間が短い(1,360時間)ですね。

韓国は2,000時間を超えていますので、ドイツと比べて1.5倍程度の時間働いている事になります。

アメリカは所得水準の割りに労働時間が1739時間と長めですね。

日本はアメリカとほぼ同水準の1709時間という結果でした。

全体としては、平均よりもやや長い数値になりますが、長すぎも短すぎもしない中程度の水準と言えるのではないでしょうか。

2. 一部に偏る労働の負荷

平均所得-長時間労働率 バブルチャート 2017

図2 平均所得-長時間労働率 (OECD統計データ より)

図2には長時間労働率(原文ではEmployees working very long hours)を示しました。

この指標の定義は、1週間当たり50時間の労働時間を超える労働者の割合[%]となります。

図1の平均労働時間のグラフと比較いただいてかなり象徴的なポイントがいくつかあると思います。

1. メキシコ、トルコ、日本、韓国がかなり高い水準であること

2. 東欧諸国が軒並み低水準である事

3. 平均労働時間では日本と同水準のイタリア、スペインがかなり低水準であること

この数値が高いという事は、長時間労働を余儀なくされている労働者層の割合が多いという事ですね。

図1と図2で、日本とスペインやイタリアを比較すると、平均労働時間は同水準なのに、長時間労働率には大きな乖離が見られます。

平均労働時間はあくまでも全体の平均値です。

長時間労働率が高いという事は、一定の労働者層が平均を大きく超える長時間労働に従事する一方で、他方に平均値を大きく下げるだけの短時間の労働者層が存在する事を示します。

日本の場合は、非正規労働者やパートタイマーの存在が考えられますね。

逆にスペインやイタリアは、ほとんどの労働者が平均並みの労働時間働いていると考えられると思います。

平均値だけでは詳細な状況を説明しきれないという良い事例ともいえるのではないでしょうか。

3. 余暇は意外と平均レベル

平均所得-余暇時間 バブルチャート 2017

図3 平均所得-余暇時間 (OECD統計データ より)

続いて、図3に余暇時間(原文では、Time devoted to leisure and personal care)のバブルチャートを示します。

メキシコやトルコの存在もあり、平均所得に対してやや正の相関があるようにも見えます。

さすがにフランス、ドイツ、スペインや北欧諸国は高い水準ですね。

日本やイタリア、イギリスは中程度の水準です。

アメリカがやや低い水準なのが少し意外ですが、平均労働時間の長さからしても妥当な位置かもしれません。

いかがでしょうか、今回は労働環境に関する指標について取り上げてみました。

日本は、平均労働時間としては中程度ですが、長時間労働を余儀なくされている労働者層が、OECD内でも高水準の割合で存在するという事が明らかとなりました。

皆さんは、この統計結果からどのような事を感じ取りましたか?

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