はたして日本は先進国か 平均所得編

1. 日本という特異な先進国

様々な統計データを使いながら、日本経済について考えていきます。

今回はOECDの統計データを取り上げて、国際社会の中での日本の立ち位置を明らかにしていきたいと思います。

OECD(経済協力開発機構)は、日本、アメリカ、ヨーロッパを中心とした、比較的先進国と位置付けられる35か国が加盟しています。

OECDのホームページ(http://www.oecd.org/)上では、様々な統計データが公開されています。

今回は、各国の平均所得について取り上げてみたいと思います。

また、長期間にわたる、国際比較を行う際には、物価と為替の影響を考慮する必要があります。

平均所得変化率 名目値

図1 平均所得変化率 名目値 (OECD統計データ より)

平均所得変化率 実質値

図2 平均所得変化率 実質値 (OECD統計データ より)

まず、2000年~2018年の18年間について、2000年を1とした場合の各国通貨ベースでの変化率をまとめてみました。

図1は名目値、図2は物価の変動も考慮した実質値となります。

せっかくですので35か国分すべてをグラフ化してみました。

少し見難いですが、ご容赦下さい。

日本(赤)の比較対象として、アメリカ(青)、ドイツ(緑)、韓国(茶)をフォーカスしています。

まず、図1の名目値を見てみましょう。

ほぼ全ての国が趨勢的に右肩上がりになっています。

韓国で2倍、アメリカで6割、ドイツで4割以上の平均所得の伸びがみられます。

唯一下がっている国は、日本だけですね。

明らかに”置いて行かれている感”があります。

もちろん物価の影響もありますので、実質値を見る事も重要です。

物価が上がる以上の割合で所得が増えれば、変化率は増加するはずです。

逆に物価の上がり方が、所得の上昇よりも大きければ、変化率は減少します。

それでは、図2の実質値のグラフに目を移してみましょう。

さすがに各国アップダウンが見られ、大変見難いグラフとなってしまいました。

日本は、この20年間デフレに苦しんでいますので、名目値で減少しているにもかかわらず、実質値では変化無しの1.0です。

韓国は1.36、アメリカが1.17、ドイツが1.15と、実質値でも15%以上の平均所得の伸びがあります。

1を下回るのは、ギリシャ(0.97)、ポルトガル(0.96)、イスラエル(1.00)くらいです。

それでは、実際の平均所得そのものの水準は国際的にみてどの程度の位置づけなのでしょうか。

2. 停滞を続ける日本経済

平均所得 USドル換算

図3 平均所得 USドル換算 (OECD統計データ より)

図3にUSドル換算した、実質平均所得の推移を示しました。

為替、物価の影響を考慮した国際比較となります。

日本は、この18年の間4万ドル前後での横ばいです。

アメリカ(53,904→63,093)、ドイツ(43,316→49,813)、韓国(29,082→39,473)はそれぞれ右肩上がりで上昇しています。

2000年の時点では、日本($40,468)はドイツ($43,316)とかなり近い平均所得でした。

それが今や2割以上もドイツの方が平均所得が高いのです。

アメリカに至っては今や日本の平均所得の1.5倍以上です。

さらには、韓国にも肉薄されており、ほぼ変わらない水準となっています。

3. 明らかとなる日本経済の凋落

せっかくですので、OECD加盟35か国全ての平均所得の順位表を掲載しておきます。

表1 各国の平均所得まとめ (OECD統計データ より)

各国の平均所得まとめ

直近の2018年時点で、日本は35国中19位の所得水準という事がわかります。

2000年では11位でしたので、18年間で大幅に順位を落としていることになります。

アメリカ、ドイツ、韓国などはそれほど順位も変わりません。

ノルウェーが20位から9位に急上昇しているのが印象的ですね。

日本と同じくらい順位を落としているのは、イスラエルくらいです。

大きく順位を落としているのは、他にスペイン、イタリア、ギリシャ、ポルトガルのあたりでしょうか。

いずれも国際的な緊張状態を抱えているか、経済的に行き詰っていると言われる国々ですね。

平均所得の伸びも減少、または微増程度です。

この表を見ても明らかなように、日本はこの18年ほどで明らかに凋落していることがわかります。

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